【母乳が出すぎる方必見】 冷やす以外にできること
助産師の今川です。
母乳のお手伝いと産後セルフコーチングを伝えています。
当助産院の母乳ケアのご依頼には産後退院してすぐの方がとても多いのですが、
そのほとんどが
上手く授乳できない
というもの。
上手く授乳できないとおっぱいの張り無くならないので、痛くなってしまったり
母乳の量が増えなかったり、それに伴い赤ちゃんの体重が増えなかったり・・
そしておっぱいが硬いままなので、
赤ちゃんが余計に深くくわえることができず、全然解決しないということに・・。
硬いまま、浅い吸い方になるので、乳首が切れてしまうなどのトラブルの可能性も出てくる・・
このような悪循環になってしまうんです。
しかし、
赤ちゃんの体重はしっかり増えるので見過ごされやすい
隠れ浅飲みのケースがあります。
隠れ浅飲みに注意!
なぜ浅い飲み方でも、赤ちゃんの体重がしっかり増えるかというと・・
過多分泌と言って赤ちゃんの飲む量に対して作られる量が上回っている状態だからです。
つまり母乳の出が良すぎるケースに見られます。
飲ませる時に痛みを感じていたとしても
退院の時も、
産婦人科の1週間健診や2週間健診でも赤ちゃんの体重がしっかり増えているので
授乳を見ないため、浅い吸い方が見過ごされれてしまうんです。
過多分泌の方が、浅い吸い方を続けると退院後どうなるのでしょうか。
浅い吸い方だと、吸わせる時に痛みを感じる人が多いので、(まれに伸びが良かったり、長さがある人は浅くなっていても痛みがない人もいらっしゃいます)
母乳の時間のたびに痛みを我慢して行っている方が多いです。
これがかなりの苦痛。授乳のたびに痛みを我慢するので1日に8〜10回以上我慢していることになります。
しかも
赤ちゃんの体重は増えているし、飲ませ方は間違っていないはずだから
この痛みはしょうがないんだと我慢することになります。
そして、
浅い飲み方だと乳房の中の乳汁が均一に飲みとられるのではなく、ムラになってしまうので
かなりの確率でしこりがボコボコできています。
さらに、授乳の後もスッキリせず、「しこりが怖いから搾乳しなきゃ。」
ということで手動搾乳器で搾乳します。
手動の搾乳器は、赤ちゃんが授乳するときのような、舌を乳首に巻きつけて飲みとるような仕組みで絞るのではなく、
陰圧で引っ張って搾乳するので、結局は太い乳腺・通りの良い乳腺から偏って出てきます。
その結果、しこりは解消されず残ってしまい、さらに蓄積してどんどん痛みが増してしまうのです。
どうにか解決したい・・ネットで検索しても
産後のおっぱいの張りは冷やすという対処しか乗っておらず
産院に聞いてみても、そのうち張りは取れてくるものだからとにかく冷やして
と言われてしまう。。
「なすすべなしかよ・・」と途方に暮れてしまいますよね。
そこで、地域の助産師の存在を知っていたり、たまたま聞いたり、検索でヒットしたりで
助産院を利用してくださる方にはケアを受けていただくと、
「こんなふわふわなおっぱいは久しぶりです(涙)」
「久しぶりに痛みがなくなりしっかり眠れそうです」
「飲ませ方も痛くなくなり、苦痛な時間じゃなくなりそうです」
など喜んでいただけます。
では、次にどのようなケアをしているかお伝えしますね!
長くなってしまいますが、ぜひ参考にしてください^^
乳房ケアでしこりの解消
過多分泌の方はおっぱいの張りと痛みが辛すぎて、とにかく冷やしても苦痛がとれず搾乳してしまうことになります。
すると、一時苦痛が和らぐので、また次に張ってしまうとまた搾乳・・これを繰り返すと・・・
おっぱいには、赤ちゃんが飲む量に量を合わせていくオート機能なので、
どんどん張りやすくなり、過多分泌がさらに過多ってしまうというわけです。
ここで必要なのは、しこりになっている部分だけのケアです
おっぱいの全体を触って指先の感覚で、ぷっくりした果実のようなしこり(弾力のある袋状に触れるところ)を見つけてください。
そして搾乳器ではなく、手で絞るのがおすすめ。
闇雲に量を絞るのではなく、絞り始めた時にピューピュー太く出るところは置いておいて、たらら〜と元気のない出方をしているところや、ピューピューの乳汁に比べたら黄色味がかった色をしているとこをに目星をつけて搾乳します。
もしご自身で難しい・・という場合は
お近くで乳房ケアを行なっている母乳外来や助産院を利用されるのをおすすめします。
ここでは無駄に絞らないというのがポイントです。
しこりがなくなると、すごくスッキリして痛みがなくなるので
「出産以来、久しぶりにやわらかくなった!」と感動されます。
授乳指導は必須!
過多分泌なので、浅い飲み方でも赤ちゃんの体重は増えていたりするので「よく飲めているね!」と授乳指導をスルーされてしまうのですが、
授乳を見てみると、飲み方が乳房のしこりや痛みの原因になっているというのはとっても多いです。
赤ちゃんの下唇でキャッチしているとこが大概、乳首の根本。
正しくは乳輪が隠れるくらい!です。
こちらは、
この動画で解説していますので是非ご覧ください。
手の支え方、赤ちゃんの位置、姿勢、くわえさせるときの角度などなど
たくさんのポイントがあります!
これが正しくできると、「今までの授乳の痛みは浅いからだったんだ!」と改めて理解できるはずです。
深くくわえた授乳を体感すると
「吸われていても、全く痛くない!今まで仕方ない痛みだと思って我慢していました」
と、そのような反応が返ってくることが多いです^^
これができるようになり、不要な搾乳をしないようにすると、少しずつ張りがおさまっていきます^^
長くなってしまいましたいたが、
辛い思いされる方が多いので、解決の糸口にしていただけたらいいなと思います。
他にも出産直後の
・カチカチに固くなっている陥没乳頭からの直母
・乳頭混乱で母乳拒否からの直母
・低出生体重児の口と大きい乳首との大きさの不一致で直母困難からの直母
など、一般的に難しいとされている方の支援も行なっていますので
またまとめて書いてみようと思っています!
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